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技法の開拓
分割と構成
子供の積み木遊びは、何の変哲もない丸や三角、
四角の木片を用いる。
その面白さは、一つひとつの単位をいろいろなものに見立て、
組み合わせることによって新しい造形物を作り出すことにある。
高く積んだりあるいは壊したりの過程は、子供にとって
新しい発見や驚きでありそれが自由で活動的な遊びを発見する。
立体を分割し構成する造形は、この積み木遊びにある規則・法則を
持たせた造形と考えられる。
その規則・法則とは、もとの形態と分割方法において、
1、かたちの関連性
2、大きさの関連性 を持たせることである。
この関連性をどのように設定するかによって、組み合わせの表現や
遊びの質が決まる。
この場合単位形が単純であることが、かえって大きな変化・明快さをつくる。
かたちと大きさの関連性が創造的に適合すれば、一定の規則に従って、
またその必然を内在して、多様な構成を展開することとなる。
これに対し、特殊な形や複雑なものは見る人のイメージを固定化させたり、
また単純な形は変化が無く面白味のないものになる。
なお、分割と構成の造形は視覚的な美しさと同時に、立体としての
構築性をも持たなければならない。
そのため、構造としての合理的・機能的な美しさも兼ね備えた
ものとなりやすい。
クラーセンの積み木 >>
■ 立体構成 5 課題 ■
立体構成の最終課題ですので、塊材を用いた立体構成を
して見ましょう。
文房具屋さんで売っている粘土を使って彫刻家のように
立体像を制作して見ましょう。
大きさはそんなに大きくなくてもいいので、粘土でまずある塊の
形をつくり、分割しながらまた形をつくり、同じようなものを、
あるいはまったく違うものを、2つ、3つと集合させ並べることによって、
その空間にどういう感じをもたらすのかを実践してみましょう。
頭の中でりんごを4つに切って並べる造形、レモンの薄い輪切りを
5、6個並べる造形。
そんな感じの造形作家になったつもりで、自分の今の気持ちを
テーマにして制作してみましょう。
積み木で遊んだ幼い頃のように・・・。
◇◇この章のキーワード
□多面体の研究
□立体の分割
□立体の積層
□立体の漸変
◇◇
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