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(2012/2/8 20:09時点) 感想(33件) |
■ 生活者のマインド動向について ■
1、これまでの消費者から、これからの生活者へ
昨今の地球環境の影響を受け、生活環境の悪化、資源・エネルギーの
不安、物価上昇の懸念に対して生活防衛をし他方では、伸びの止まった
所得を有効に活用して、生きがいのある個性的な暮らしを演出するには
どうしたらよいか、生涯の30%に達する自由時間をどのように設計し
新しい生きがいをみつけたらよいのか、そのための生活原理は何かなど
これらの問いかけが、今日の人々にとって、さしあたり新しい課題と
なっている。
かつての高度成長時代には、人々の関心は生活の物的充実と量的拡大にあった。
当時、「望ましい、物的な豊かな生活」についてのイメージが三種の神器や
3C(カラーテレビ、クーラー、カー)などの形で、ほぼ共通にもたれていた。
しかし、その物的消費者の時代が終わり生活者の時代が始まったのである。
人々はもはや物を買い、それを使用し、消費する消費者ではなくなった。
今では多くの人々が自らの価値観と生活設計に基づいて財、サービス、
情報機会のある組み合わせを選択し、それらによって望ましい自分を
創りあげ演出する生活創造者あるいは能動的な生活設計者、
つまり生活者へと変身しつつある。
2、消費者意識の変化の背景
①経済成長率の急速な鈍化と低経済成長社会の持続
②公害・環境問題のクローズアップ
③資源・エネルギー問題の深刻化
④消費者運動と住民運動の拡大および定着
⑤国際化の進展
⑥地域社会・地域文化の比重増大
⑦人口構成の変化(超高齢化社会)
⑧情報革命
⑨東日本大震災と福島原子力発電所事故による放射能漏れ
による将来不安
など・・・・・
3、消費者の質的転換(要素要因となっているもの)
生活諸条件を確かめてみよう。
①所得の伸びの鈍化 低経済成長・消費者物価の上昇
②家計支出の構造変化 高貯蓄率の持続・クレジット社会
③物的充足の達成 衣、食を中心とした物的生活の充実
④自由時間の増大 勤労時間や家事労働の短縮
⑤平均寿命の延長
生きがい中心の生涯設計へと人々の関心が移ってきた
地域社会活動、ボランティア、教養、学習、スポーツ関連など
⑥価値意識の変化 個性化、多様化、個人生活の重視
安らぎ志向、こころ志向、レジャー化
趣味化などの価値の意識に変化が起きている。
4、今後の生活者イメージ
複雑な欲求、価値態度、生活習慣を持ち主体的かつ個性的に
生活設計をするが、まだ他の人々との共同の意識の中にいようと
する同調性を持つ。
メーカー側の働きかけに受動的な消費者から、企業活動に積極的に
働きかけ、評価する能動的な消費者=生活者になろうとしている。
多数の商品を組み合わせてライフスタイルをつくる独自な
生活の論理、レジャーの論理を持ちそれが多様化・個性化し
生活の構成価値を重視するようになってきた。
5、まとめ
消費者への対応の時代から生活提案の時代へ商品コンセプトは
これからの生活者研究に始まる。
「新商品」は、消費者に対し、新しい仕事や「生活様式」を提案する
いわば、人間をもっともっと愛し、見つめなければ考えつかないもの
なのであろう。
■ プロダクトデザイン 5 課題 ■
「人は何を変え、何をそのままにしておくのか?」
貴方の家庭にある商品のうち、機能・用途、または
装飾上どの商品を残し、どの商品をどう変えて
いけばもっといいと思いますか?
そして、それは誰の価値のためにそうなったらいいと考えますか?
[参考HP]
電通消費者実感調査 >>
同上 2005年 報告書 PDF >>
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