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■木工実習・特定空間を演出する作品のデザインと制作■
つい数十年程前までは空間に対してデザインを取り入れるという
着想はあまり一般的ではありませんでした。
何か機能を持った部屋だけを設計すれば建築デザイナーの仕事は
終了という考え方が一般的でした。
これは生活用品など雑貨製品についても同様です。
「住めればよい」「使えればよい」と機能面での発展は進みましたが、
目に見えない快適さに関しては積極的ではなかったといえます。
欧米では自分の居住空間や生活必需品に至るまで、自分の趣味に
合わせたデザインを取り入れることが普通に行われてきており、
日本でも若い世代を中心として生活をデコレーションする流れが
誕生してきました。
自分の感性にフィットした生活空間を得ることを要求してきたのです。
したがって優れたデザインセンスを持つ空間が益々人々に愛され、
日々の生活の中に「ゆとり」とか「癒し」とかのエッセンスを加えられる
家具なり調度品などのデザインがより求められているのです。
多くの木工製品を作るというより、その場所、その空間のみの
木工デザインを考えなければならなくなったのです。
そして空間造りの中にもともと木工デザイナーは家具などで
関わっていたので、これからの時代により多くの期待と役割が
求められているのです。
■ クラフトデザイン 10 課題 ■
各自が特定空間を選び、効果的に演出できるもの、あるいは
使用できる道具(家具など)のデザインと制作をする。
具体的には家具、壁面、天井面、遊具、オブジェ、ある店舗の
入り口やディスプレイ用のモニュメントなどテーマを決めてもらいますが、
この課題は空間を選択するところから始まり、各自のイメージで
空間との関係を研究するところから始めます。
まずは今、ある空間をきめて何かイメージしながら、その空間に
どんな木製品をおいたらもっと良い、もっとイメージの伝わる
空間になるのか考えて、デザインし制作してみましょう。
たとえば公共空間の家具やオブジェ、リビングルームの家具、
壁面、壁面や天井面の立体レリーフや木製の照明器具など。
ダイニングルームのテーブルやまわりに置かれる小物のデザインや
その他食器など。
どんなものを制作し何処に置いたり、付けたり、飾り付けたりすると
あなたの作り出そうとした空間が出来上がるか挑戦してみましょう。
[参考 HP]
ニッポンの家具デザイン >>
国際家具デザインフェア旭川IFDA2011入賞作品 >>
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