2011/02/15

■ クラフトデザイン 14 ■

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抹茶碗【楽焼 ・赤楽】 茶道具抹茶碗【楽焼 ・赤楽】 茶道具


■ 日本文化・茶道を知る ■



日本文化の一つである茶道を学ぶことにより、豊かな感性と
節度ある人間関係を通してもてなしの心や感謝の気持ちを身に付け、

そこで使用される茶器などの美とデザインを学びます。
茶道は、来客の際の茶の入れ方や飲み方の伝統的な作法で、

茶の湯ともいわれます。
茶道では、抹茶といって、日常飲む煎茶とは違うものを

主に使用します。
茶碗に粉末の抹茶を入れ、湯を注いで茶せんでかき混ぜ、

泡立てて飲みます。


16世紀に千利休が「わび、さび」といわれる簡素な趣や
「一期一会」の心を取り入れ、茶道を大成しました。

「一期一会」とは、一生にただ一度の出会いという意味で、
主人は出会いを大切にするために、床の間に飾る掛け軸や花、

茶碗などの道具を心を込めて用意します。
一方、客はそれらのものから主人のもてなしの心を思い、

感謝の気持ちを持つのです。
茶道の世界は、裏千家などのような流派から、

「侘び、寂び」を感じる茶室といった数奇屋建築や庭造り、
茶碗などのやきもの陶器から、釜、掛け軸、小物に至まで、

どんどん世界は広がります。


ここでの「侘び、寂び」の心とはいったいなんでしょう。
これは一言で言えば「わびしい、さびしい」という物足りない

満たされない状態の現実を認めながら、積極的に同化して
生きようとする心です。

日本の美意識の1つであり、一般的に、質素で静かなものを指します。
本来は、侘(わび)と寂(さび)は別の概念である。


現在、お茶会で使われるお茶碗の好みの流れが、唐茶碗から
高麗茶碗へ、さらには和物茶碗へ動いています。

一楽二萩三唐津の言い習わしがいつとなしに伝承され、
永年の茶人の感触が亭主と客で通い合う茶碗は、

今、陶芸の心、日本の心のあらわれでもあるのです。




■ 楽焼の歴史 ■


昔から、一楽二萩三唐津といって茶の湯では楽を大変重んじています。
その成り立ちからいって、まさに楽は茶の湯のために

作られたお茶碗と言えましょう。
楽焼きの元祖は帰化人の阿米夜(あめや)という人物で、

その子が初代の長次郎です。
長次郎はもと瓦職人で、利休の知遇を得てから彼の指導のもとに、

抹茶茶碗を作るようになりました。
その後豊臣秀吉の命により、聚楽第の瓦や茶器を焼いて賞賛をうけ、

秀吉から「楽」の金印を受けて、以来楽の姓を名乗るように
なったそうです。

当時、長次郎の茶碗は聚楽第の中で焼かれたので聚楽焼といわれ、
楽印を拝領した以後、楽焼と呼ばれるようになりました。

以来約400年、楽家代々絶えることなく今日まで、
独特の手法を伝えて来ました。

まさに日本の焼き物の中でも最も日本的な焼き物と言っても
過言ではありません。



 ■ 楽焼の特徴 ■

楽焼の特徴はなんといってもその柔らかみと温かさを
感じる質感です。

これは楽焼が他の焼き物に比べてずっと低温で焼成され、
急激に冷やされることに起因します。

普通の焼き物は最高1300度程度まで、じっくり時間を
かけて焼きます。

一方楽焼では、800度前後までで、短いときには窯に
入れる時間が2~3分ということもあります。

その焼き方に耐えるため、粘土にはシャモットといわれる煉瓦の
細かい粉のような物を加えます。

これにより内部に空気の隙間が多くでき、多孔質の焼き物に
なると同時に、急激な焼成や冷却による膨張・収縮に

耐えられることになります。
この決定的な焼き方の違いで、軟質で、多気孔質、貫入という

釉薬のひび割れの多い楽焼がうまれます。
このため楽焼は、人の肌に柔らかく、あの温かみを感じさせるのです。

この性質にあった形を求めると、ろくろ成形のきちっとしたものより、
てびねりのふぞろいな丸みが似合います。

その一方柔らかい焼きのため、壊れやすく、また多孔質のため
水分が含まれやすいので、丁寧な扱いが必要です。




■ 一楽二萩三唐津 ■

萩焼は焼き上がりが軽く、装飾面も素朴で、わび茶のムードによく似合います。
このため、全体としての柔らかさの点で京都楽焼には及び難いが、

がっしりと焼きが固く、絵付けの華やかな唐津茶碗よりは
茶陶としては優れていると言われています。

また、萩焼は焼き上がりが柔らかいので、水洗い、持ち運びなどに
際して壊れやすいという難点もありますが、萩焼より柔らかな

楽焼きの取り扱いには最新の注意を払うという必要があり、
唐津ほど適当に取り扱えないと言われています。


[参考HP]

  茶道とは >>


◇この章のキーワード◇

◇千利休
◇茶道家元と各諸流派

◇裏千家
◇表千家

◇武者小路千家
◇茶道の茶碗

◇茶托
◇高麗茶碗

◇茶室
◇露地

◇釜
◇茶巾

◇禅
◇日本庭園

◇わび茶
◇懐石料理

◇もののあはれ



■ クラフトデザイン 14 課題 ■

一般的な茶道具としては下記のようなものがあげられます。
一般教養知識としてどんなものなのか調べてみましょう。

既に知っているよという方は、そのデザインについて探ってみましょう。

・茶碗 ・袱紗(ふくさ) ・釜 ・風炉先(ふろさき) ・柄杓(ひしゃく)
・水指(みずさし) ・水注薬缶(みずつぎやかん) ・茶筅(ちゃせん)

・茶巾 (ちゃきん) ・茶器 ・茶入(ちゃいれ) ・棗(なつめ)
・茶杓(ちゃしゃく) ・蓋置(ふたおき) ・建水(けんすい)

・懐紙(かいし) ・香合(こうごう) ・掛物(かけもの、掛け軸)
・花入(はないれ、花器)


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