2010/03/11

■ 建築デザイン 16 ■

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   一般構造の理解とデザイン

現代の技術はさまざまな空間構成を可能にしました。
私達空間のデザイナーにとっても、ダイナミックな

構造ほど環境の魅力を創るものはないでしょう。
構造の計画は、力の流れを考えることから始めます。

そして流れを支持する要素、あるいは抵抗する要素を、
構造全体として構想します。

人や物品が載る床をはりが支え、そのはりにかかった力が
柱を通って基礎に伝わる。

この柱やはりを部材といい、部材によって組み立てられた
ものを、骨組みといいます。

そして、その骨組みと床や壁などの板状材で立体に
組み立てられたものを、構造物というのです。

これらの部材には本来、幅・せい(高さ)などの断面があるが、
構造力学でモデル化する場合は、断面の図心(中心)を通る
線で表示します。

上部構造は下記に示すように、いろんな種類の構造形式があるが、
最終的に基礎に伝わってきた力は地盤によって支持されなければ
ならない。

この地盤には上部構造の荷重を支える十分な強度と、有害な
沈下を生じない十分な剛性が必要になるのです。

良好な地盤とは、この強度と剛性が十分に備わっている
地盤である。

地盤の強度は、土の種類、地盤の種類、土の性質などに
よって異なります。

上部構造の種類にかかわらず、この役目を基礎が担うため
基礎は鉄筋コンクリート構造で一体的に設計されます。

そして、その上部に下記のような構造形式による空間造りが
行われるのである。


 □木構造□

木構造とは、建築物の骨組みを木材で組み立てた構造で、
次のような長所をもっている。

 ○材料が軽量で、切断・削り・取り付けなどの加工、
      施工が容易である。

 ○構造材を即、仕上材とすることができる。

 ○構造が単純で、比較的広い開口部、空間を取ることができ、
  開放感が得られる。

 ○増築、改築が比較的容易である。

 ○木材の温度・湿度調整など、わが国の気候、風土に適している。


 一方、短所としては次のものがあげられる。

 ●耐火性に劣る(着火点約260℃、発火点約450℃)

 ●耐久性に劣る(腐朽・虫害を受けやすい)

 ●乾燥収縮による狂いや変形を生じやすい。

 ●大断面・長い材の入手が困難である。 

 木構造の工法形式としては一般的に在来工法と枠組み壁工法の
 2種類がある。



 □鉄筋コンクリート構造□

鉄筋コンクリート構造(Reinforced Concrete Construction・
補強されたコンクリート構造)は、鉄筋を組み、

これを型枠で囲んでコンクリートを流し込んで固めたもので、
基礎・柱・はり・壁・スラブなど構造部材が
一体となる構造である。

コンクリートは、圧縮強度が大きく、耐久性・耐火性に
富んでいるが、引張強度は小さい。

一方、鉄筋は引張強度は大きいが、圧縮には弱く、腐食しやすく
耐火性も低い。

これらの長所をそれぞれに負担させて、全体として曲げに対して
強い部材とするのが鉄筋コンクリートの原理である。

長所として次の点があげられる。

 ○耐火性、耐久性、耐震性がある。

 ○一体的に、自由な形の建築物ができる。

 ○多層化・高層化も可能である。



一方、短所として次の点があげられる。

 ●建築物の自重が大きく、あまりスパンを大きく出来ない。

 ●部材断面が比較的大きく、室内空間が狭くなる。

 ●ひび割れが生じやすい。

 ●施工工期が長くなる。

 ●現場施工が中心なので、施工の良否の影響がでる。

 ●解体・除去・移築・改築が困難である。



構造形式はラーメン構造・壁式構造・フラットスラブ構造・
シェル構造などがある。



 □鉄骨造□

鉄骨構造は、各種の形鋼や鋼板をボルトや溶接などで接合し、
組み立てた構造である。

これは、鋼材の持つ優れた強度と靱性により、耐震性・耐風性が強く、
高層建築から中低層の建築物のほか、超高層建築物や大スパン
建築物など広く用いられている。

鉄骨構造の長所としては、

 ○他の構造材料に比べて強度が大きく、部材断面を
      小さくする事ができる。

 ○部材断面が小さいため、鉄筋コンクリートに比べて自重が軽い。

 ○靭性が高い(粘りが強く、引っ張って破断するまで20~30%
      伸びる)

 ○施工性が良く、工期が短縮できる。

 ○工場生産された鋼材を使用するため、安定した材料の強度や
      性能が得られ,またプレファブ化も可能である。

 
一方、短所として以下の点があげられる。

 ●熱に弱い(火災を受けると、耐力も剛性も低下し、崩壊する
      危険もある。)

 ●さびやすい(さびると有効断面積が減少する)

 ●部材の断面形状が小さいため、圧縮部材には座屈が起こり
      やすくなり、横架材にはたわみが起こりやすくなる。

構造形式は、ラーメン構造およびトラス構造と、それらを合成した
構造に分けられる。



 □その他の構造□

 ◇組石造・レンガ造
 ◇補強コンクリートブロック構造
 ◇鉄骨鉄筋コンクリート構造
 ◇プレストレストコンクリート構造
 ◇テント構造・膜構造


 [参考 HP]

   建築の構造  >>


 ■ 建築デザイン 16 課題 ■

それぞれの構造形式については、それぞれ設計基準と
呼ばれるものがあります。

構造の美学という言葉もありますので、その設計基準をデザインに
影響してきますので、覚えておきましょう。


 ◇◇

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